会社独自の社内資格
資格の中には、国家資格や特定の団体が認可する民間資格の他に、企業や会社独自の社内資格と言われる資格も多くあるそうだ。
例えば東京ガスに勤務する社員は、危険物取り扱い主任者ではなく、東京ガスオリジナルの社内研修に基づいた社内資格の取得により、危険物取り扱い主任者の資格がなくても、同じような作業を行うことができるというのである。
しかし、東京ガス内での社内資格の方がずっと内容も複雑で、危険物取り扱い主任者の資格より難しいことは言うまでもない。
その為、仮に危険物の国家資格を得ていても、東京ガスでは社内資格を得ていないと、基本的に作業ができないそうだ。
これは、東京ガス内で指導する安全基準が、日本の法律よりも更に厳しく安全を確保している為、東京ガス内での取り扱い基準を理解していないと社内基準に達していない恐れがあるからという理由かららしい。
しかし、この資格は基本的に日本の法律とは異なるため、東京ガスを退社した場合は、他の民間資格のようにこの資格を履歴書などに記載できない。転職をするさいに非常にもったいないと感じる方もいるだろう。
また、損害保険を取り扱うセールスマンの資格も、日本損害保険協会が認可する民間資格のひとつだが、この資格が他の資格と違うところは、特定の損害保険会社に帰属していなければ、この資格を得ることはできず、会社をやめたり、自分で販売店を行っていた場合は、その事業をやめた時点で無効とされるらしい。
また、最近は家電製品の修理においても、昔のように商品を簡単に分解できないよう工夫がされていて、その修理を行うには、それぞれメーカー独自の資格を得ることが必要のようである。
これは、商品の中身を修理することで、メーカー独自の技術やシステムが、外部にもれない為の措置のようです。
このように、近年では独自の知識を求める企業が増えてきたため、転職するにも前職で培ってきた知識を役に立てることができない場合もあるようだ。